巷ではボジョレー・ヌーボーの予約受付け開始の声が聞こえ始めてきたこの頃。
ところで皆さん、ヌーボー(新酒)以外のボジョレー、普段飲むことありますか?
ヌーボーのおかげで日本における知名度は抜群のボジョレーですが、
ワインよく飲まれる方でも実は日頃あまり飲まないワイン、ではないでしょうか。いえ、私も人のことは言えません。
私自身ボジョレーワインの年間消費量は、他のワインと比べ決して高いとは言えない、というより低い方です。
でも、実はいつも心の片隅に引っかかっているワイン、
それはクリュ・ボジョレーの古酒なのです。
丁寧に造られ熟成したものは本当に美味しいのですが、しかし日本国内でもパリでも出会うことが難しいワイン。
パリのカフェやビストロのメニューでは
ヌーボーではないボジョレーをよく目にします。
ボジョレー、ボジョレー・ヴィラージュ、そしてクリュ・ボジョレーのモルゴン、ブルイィ、ムーラン・ア・ヴァン・・・普段使いで気軽に楽しむワインの代表格なのだなぁ、といつも思うのですが、そんなパリでも(パリだから、とも言えますね)なかなか目に出来ないのがクリュ・ボジョレーの古酒なのです。
それどころか、以前ボジョレーにも近いブルゴーニュのボーヌやリヨンのワインショップでも探したのですが「これは!」というのに出会えず。
とはいえ既にその美味しさを知ってしまっている身、
いつかまた会えない(飲めない)かと、ときおり思い出してはため息をつく、というなんだかちょっとせつない片思い的なワインのひとつなわけです。私にとってクリュ・ボジョレーの古酒は。
近年もう出会いを諦めて、将来のために?自身で好きな造り手のクリュ・ボジョレーをストックし始めましたが、やはり10年くらいは、なんて思うと、う〜ん、先が長くて挫折しそう。。。
しかし!前置きがすっかり長くなりましたが、
久しぶりに状態も良い古酒に会うことが出来ました。
神楽坂のルグドゥノム・ブション・リヨネはリヨン料理のレストラン。
ワインリストにもその近隣のワイン産地のものが揃います。
ブルゴーニュ、コート・デュ・ローヌ、そしてもちろんボジョレー。
そのなかにムーラン・ア・ヴァンの1997があります。造り手はレニャー。
チャーミングな甘いベリーの香りは魅力的で、熟成によりほどよくほどけた酸とタンニンは良い飲み心地。
ブルゴーニュのピノ・ノワールよりも大らかで優しい味わいは、
こちらのような気取りのないリヨン料理によく合います。
このワイン、まだ何本かストックがあるとのこと。
無くならないうちに、また行かなくては。
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