グルジア料理

グルジアワインが気になれば、

必然的にグルジア料理にも興味が湧くというもの。

 

そういえば、ロシア料理の経験は幾度かあれど、意識してグルジア料理を食べた記憶がありませんでした。

 

これではいかん!と調べてみると

都内においてグルジア料理はロシア料理レストランの一部メニューで存在している模様。なるほど、どんな国の料理でもありそうな東京ですらかなり珍しい料理になるようです。

 

というわけで、

さっそく吉祥寺のロシア・カフェさんにおじゃましてみました。

 

少し遅目のランチタイム。

店内は週末のこともありほぼ満席の繁盛ぶり。

テーブルについて周囲を見渡すと、

そうですね、来店されているお客様のほとんどが

ランチのボルシチがメインのコースを注文しています。

 

ビビッドな赤紫の色合いがキッチュで美味しそう・・・

いやいや、今日はロシア料理ではなくてグルジア料理を!

というわけでランチ以外のメニューを見せてもらうと

ありました、ありました「お試しセット グルジア」が。

 

前菜5種の盛り合わせ

ハチャブリ(チーズを挟んだ薄いパン)

タバカ(グルジアのローストチキン)

グルジア珈琲

以上で3200円のコースです。

 

どの国の料理でも「前菜の盛り合わせ」に弱い私。

「前菜の盛り合わせ」=ワインがススム

即決でこちらのコースに決まりです。

しかも初めてのグルジア料理ですから、

出来るだけ色々なお料理を食べてみたい!

 

というわけで、写真はその前菜5種の盛り合わせです。

 

どれも美味しかったですが、なかでも

ラタトゥイユ(グルジアでもそう呼ぶのでしょうか?)

はヒットでした。

一般的によく目にする地中海系の赤いラタトゥイユよりも、

スパイシーな味わいです。

 

食後にウエイターのロシア人のお兄さんに

ロシア料理とグルジア料理の違いなどをうかがってみたところ

「グルジア料理の方がスパイシーで、色々なスパイスやハーブを使います」とのこと。

確かに、メインディッシュのローストチキンも、

辛い、という程ではないのですが、スパイシーな味わいです。

 

「昔はオスマン・トルコ帝国ですから・・・」

 

ああ、そうでした、そうですよね。

南から北からと敵に攻められ戦い続けた歴史をもつ

この山岳地帯の国は、食にもしっかりとその歴史が刻まれています。

 

日頃ワインに関わっているとどうしても

フランス、イタリア、ドイツにスペイン・・・

と、西欧ヨーロッパに目がいきがちで、

本来ワインの発祥の地ともいわれるのに、こういった国の歴史や文化には疎い自分に反省です。

 

西欧とアメリカに目を奪われ、

同じアジアとしては中国や韓国などに目を向けたとしても

東欧や中東などその間の国々に関しては情報量も多くなく、

日本において未だ知られていないことも多いのではないでしょうか。

 

そうそう、ワイン。

何種類かメニューにはあり、グラスで楽しめるものもいくつか。

ただどちらかといえば、昔から日本に入ってきているスタイルのワイン、

軽く甘い赤が主流でしょうか。

今話題になっているような、最近になって日本に入ってきたようなワインはありませんでした。

 

面白かったのはウクライナ産のスパークリングワイン

ザラタヤ・ヴァルカ。

(はっ!グルジアワインではない。。。)

ちょっと酸化熟成的なニュアンスがありドライなこのスパークリングワインは、今回のグルジア料理にもよく合いました。

 

フレンチやイタリアンのような華やかさはないけれど、

気心しれた友人とゆっくり過ごす時間のような味わいに、

こんどはロシア料理を食べに来ようと決意を新たにしたのでした。

 

ちなみに食後のグルジア珈琲は、甘いです。

そうトルコ珈琲のように。

先ほどのロシア人スタッフの彼によると

「ロシアでは紅茶を楽しむことが多いです。

紅茶自体は甘くないけど、一緒にジャムを添えます」

なるほど。