今でこそ造り手が自身で瓶詰めをして出荷するスタイルが当たり前ですが、昔はレストランやカフェ、バーなどでは購入したワインをお店で瓶詰めをすることが普通に行われていたそうです。
それはなんとシャンパーニュも然りだそうで、お店オリジナルのラベルを貼り、そのお店の顔としてテーブルに乗っていたわけです。
近年めっきり見なくなったそのスタイルは、私の大好きなワインバーのひとつル・ビュイでは未だに行われています。
写真では少々見難いのですが、左下に「mis en bouteille par l'acheteur」と記載がありますね。その上にはお店の名前と住所が入っています。フランスではびん詰をした場所の住所の記載が必須です。
それにしてもこれはお店と造り手さんに相当しっかりとした信頼関係がないと出来ません。万が一悪いお店であれば、水や他の安ワインなどを混ぜて水増しして売ることも可能ですし、衛生管理を怠れば瓶内に何か混入するかもしれません。お店の側としても自分のお店の名前をラベルに記載するのですから、それ相応の品質のしっかりとしたワインを求めるでしょうし、そしておそらくもう長い年数に渡って同じ造り手からワインを買い続けているのでしょうから、常にしっかりとした品質を保った造り手であるという信用があるわけです。
そんなことはともあれ、このフルーリー、美味しかったですよ〜!
ボトルにヴィンテージ記載が見つからず、
しかしながらヴィンテージを聞けるような店ではなく?
(そんなことを気にして飲むのは野暮、という雰囲気な気がします。
私が勝手に思っているだけかもしれないけど。。。)
しかし軽く熟成感があり、華やかなフルーリー。
ちなみにフルーリーをオーダーしたら
「冷やしたのにする?常温にする?」と聞かれました。
パリではこのようなボージョレやガメイを使ったもの、他軽やかなスタイルの赤ワインは冷やしたものを用意していることがよくあります。
(特に昔ながらのお店で)
夏ならばもちろんやや低めの温度は美味しく感じますし、
冬でもそれに熱々の煮込み料理を合わせたりするのも、
カジュアルな相性ですがなかなか良いものです。
こんな時、やはりフランスでは
ワインが難しい薀蓄や勉強ではなく、
日常生活に溶け込んだものであることを改めて感じます。
日本であれば「赤ワインは常温で」が一般的な決まり文句ですし。
でも例えば日本酒でも冷やから熱燗まで幅があり、
その酒質や季節、合わせる料理によって温度の違いを楽しみますものね。
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