丹波ワイン

京都から電車で約40分、さらにバスで30分、とそんなには遠くはないような、しかし関東からだとやはりちょっと遠くて、今までお邪魔したことがありませんでした。

しかし去年、このワイナリーさんのサペラヴィという品種で造られるスパークリングワインがなかなか魅力的だったこともあり(その辺りのことは以前もこの場でお話しましたね)しかも最近そのサペラヴィのスティルワインがリリースしたばかりとのこと、これはもう行かねば!と。サペラヴィといえば、グルジアで栽培されているワイン用のぶどう品種として有名ですが、日本国内においてこの品種でワインを造っているところ、私は他に知りません。

 

写真は自社畑ですが、ワイナリーの目の前に大きく広がっています。

ちなみに遠くに見える林の先にもまだ畑があるとのことで、自社の畑は6haだそう。あとは近隣の契約農家さんからのぶどうから造られています。

気になっていたサペラヴィは契約農家さんからのぶどうですが、なんと畑は日本海側に近い辺りにあるそうで、山間となるこの周辺の気候とはまた違うそう。それにしてもこの季節、本当にお天気が変わりやすいようで、バス停からワイナリーに向かう間に、青空→雨→雪!そして着くやいなやまた青空に。いる間も、晴れたり、雨が降ったり、雪が降ったり、そしてまた止んで、と目まぐるしく変化していました。この時期は毎年そうなのだとか。

ちなみに京都府の年間平均は1500mmほどですが、この辺りはなかでも多い方だそうで、畑に暗渠排水を引くなど、色々と工夫をこらしています。

 

畑と醸造所を案内頂き、最後の試飲。

案内をしてくださった女性、ヤマザキさんがとても気風よく、

とにかくお勧めのワインを端から順番に、しかもちゃんとワイン好きの心をつかむセレクションと順番で怒涛の如く試飲させてくださり、本当に感謝。

お目当てのスティルのサペラヴィですが、スパークリングよりもさらに優しげな味わいで、まだ少し樹齢が若いのかな、と感じさせますが、タンニンが軽くふんわりとした味わいは様々な和食に合わせてみたくなります。

そうそう、丹波ワインさんのコンセプトのひとつが「和食に合うワイン造り」だそうで、これはなかなか素晴らしいことですよね。

 

そして耳寄りな情報をふたつ。

丹波ワインさんではサンジョベーゼも栽培されていて、すでに樹齢は12年とのこと。イタリアのぶどう品種として有名なサンジョベーゼで、日本でもちらほら栽培をされているところはありますが、既にワインとしてリリースしているところはそう多くはないんじゃないでしょうか。今までもリリースはされていたそうですが、生産量が多くないので、毎年リリースするとすぐにお得意様で完売。2012年はなんと生産本数600本だったそうで、「某大企業がほぼ全量買取りとなって・・・」だそう。

「えっ!じゃあ、買えないんですね〜?うぅ、気になる。。。」と肩を落とした私に、「帰りに京都駅で伊勢丹さん見てみて。もしかしたらまだあるから。」とヤマザキさん。伊勢丹さんだったんですか!さすがワインに力を入れているだけあります。。。かといって都内の伊勢丹さんにあるかは不明ですが。京都伊勢丹さんには3月下旬のこのとき、まだありましたよ。

 

もうひとつ。現在丹波ワインさんでは新しい品種としてタナを栽培しており畑はワイナリーすぐ近くにあります(それこそバス停からワイナリーに向かう途中にあります)まだ樹齢は若いそうですが、既に以前リリースはしているそう。もちろんこちらも生産本数が少ないため現在はもう完売ですが、現在2011年ヴィンテージのものが樽の中眠っており、次にリリースされるようです。タナ、というと私は栃木のココファームワイナリーさんのガシッとしたタンニンの骨太な味わいを思い出しますが、きっと京都で造られるタナはもっと全体的にほわっと優しい味わいになるのではないか、と勝手に予測。だってこちらのワイナリーのワイン、全体的にほわっと感があるような気がするのです。京都という気候や土地柄か、最近では女性の方が醸造を頑張っているそうですから、そんなことも関係するのかもしれませんね。

これからますます楽しみです。