Domaine Leippe Leininger

このドメーヌの大樽にはそれぞれにこのような飾りがついていました。

アルザスにおける昔ながらのスタイルだそう。手前はフクロウでしょうか。

バールにある1911年創業のこちらのドメーヌ、ぶどう農家としての歴史は古いのですが、今の若き当主のお祖父様の代まではワイン造りはもっぱら自家消費用であり、あとはネゴシアンとしてワインを扱っていたそうです。

 

こちらでは今年仕込んだばかりのものをたくさん試飲させて頂きました。

2015年は酸と糖度が高いが成熟度に欠けるため、甘口に向いている年だと考えているとのこと。ヴァンダジュ・タルティヴの収穫が今年はいつもに比べて1ヶ月も早かったとか。1ヶ月も!そのため2015年のグラン・クリュ・リースリングは全てヴァンダジュ・タルティヴにしたとか。

 

現在アルザスではピノ・ノワールのグラン・クリュを作ろうとしており、

現在いくつか候補地が上がっているなか、その中のひとつにキルシュベルグ・ド・バールが含まれているそうです。

グラン・クリュやプルミエ・クリュの申請というのはかなり複雑かつ長丁場で、そのクリュを所有する全ての造り手が同意した上で申請をする必要があったり(もちろん色々な考え方があるので、必ずしもグラン・クリュやプルミエ・クリュになることを良しと考えない造り手さんもいるわけです)他にも様々な制約あり手続き有りで大変だ、とは他のドメーヌでも伺ったことがあります。こちらでもキルシュベルグ・ド・バールに同じように畑を持つ他の造り手さんと一緒に申請を始めて、既に10年ぐらい経つとか。そしてつい最近、現在絞られた4つの候補地のひとつに残っているとの朗報が入ったんだ、と嬉しそうな笑顔で話してくれました。

2013年と2014年を試飲させて頂きましたが、2014年は完全亜硫酸添加なしで造ってあり、2013年との比較も大変興味深いものです。

もちろん買ってきましたよ。どこかの機会で皆さんともぜひ。

 

それにしても、どのワインにも共通するのは素直さ、ケレン味のなさ。

大仰なところも、押しの強さも、過多な装飾もない、心地よい味わいでした。人間で言うと、「わぁ、かっこいい!」とか「すっごい美人。。。」なんて驚いたり、ドキドキしたりするタイプではないけど、とにかく自然体でいつも穏やかな、一緒にいて気持ちの良いタイプでしょうか。

 出会えたことに感謝!