グラン・クリュ・ゾッツェンベルグの畑

アルザス地方で唯一シルヴァネールのグラン・クリュが認められているミッテルベルグハイム村のグラン・クリュ・ゾッツェンベルグ。ほぼ東南から西南にかけて広がる日照量に恵まれた畑です。写真のとおり斜度は緩やかで、確かに豊かな果実味をもち、ゆったりとした味わい通りの景観です。土壌は泥灰土と石灰。なので果実味に寄り過ぎることなく、心地よい引き締め感を持ちながら上品な仕上がりになるのでしょう。この村のドメーヌ・ステファン・ワンツに伺った際に、「グラン・クリュ・ゾッツェンベルグには赤い土のところがあって、そこはまた違う個性をもつワインになる。」と。

それが下記の写真。わずか小道を一本隔ててだけでこの違いです。

一般的に軽い味わいで、アペリティフや軽い前菜に合わせられ、早飲みのイメージがあるシルヴァネールですが、ここゾッツェンベルグのものはそういったシルヴァネールの概念が覆る豊かな味わい。そして大らかで変な気取りがない味なのがまた良いのです。そしてもちろん熟成も楽しめます。

今回、新しいヴィンテージだけではなく、90年代のシルヴァネールもいくつか購入してきましたから、ぜひどこかの機会に皆さんと楽しめると良いのですが。